【2025年最新版】楽天市場広告の種類・売上を伸ばす活用方法を徹底解説

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楽天市場での売上最大化には、広告の出稿は欠かせません。ですが種類が多くて、どの広告がどんな効果に繋がるのか分かっていない方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな方向けに楽天広告の概要から効果的な運用方法までを徹底解説していきます。
0. 楽天市場で広告を使う必要性とは?
楽天市場では、簡単にまとめると以下の順で売上が上がっていきます。
- 商品が売れる状況を整えた(わかりやすいページ制作、競争力のある商品準備)上で、
広告を活用し、検索結果の上位に表示させる - 売上を上げ、高評価レビューを獲得する
- 広告を活用しなくとも、検索結果の上位に表示される状態にする
そのため、少なくとも最初の段階では「楽天市場で売上をつくるためには、広告を使う必要がある」と言えます。将来的には広告に頼らずに売上をつくれる体制を作り上げることが重要ですが、最初は思い切って使っていきましょう。
1. 楽天市場の広告の全体像
まず、最初に楽天市場の広告の全体像を整理してみます。
楽天には数多くの広告の種類が存在し、その内容もどんどん変わっていっています。
個々の広告の種類を把握する前に、一旦全体像を整理しましょう。
まずは「楽天市場の中に広告を出すか、楽天市場の外に広告を出すか」で大きく2つに分けられます。
- 楽天市場内広告
- 運用型広告
- ディスプレイ広告
- ニュース広告
- 楽天市場外広告
楽天市場内の広告は、いわゆる運用型広告(RPP広告、クーポンアドバンス広告、CPA広告など)と、通常時やイベント時のメインとなるディスプレイ広告などが主なものになります。
それに対して楽天市場外の広告では、リンク先を楽天市場内の商品にして、GoogleやYahoo!のリスティング広告や、Facebook・InstagramなどのSNSに露出させることが可能となります。
2. 楽天市場内広告|概要と費用

前述の通り、楽天市場の中に表示される広告を「楽天市場内広告」と呼びます。
※楽天市場の中とは、楽天市場のページ内に表示されているバナーなどのことを指します。
楽天市場の外の広告とは異なり、楽天モール内での購買意欲が高いユーザーに向けて表示されるため、費用対効果が高い傾向にあります。
3. 楽天市場内広告|運用型広告の種類
①RPP広告
RPP広告は、ユーザーの検索結果ページに表示される検索連動型広告です。楽天内でのリスティング広告と捉えていただければわかりやすいかと思います。
主な露出先としては、検索結果の上部(PC5枠、SP7枠)に掲載されます。
表示された商品は、商品名の横に [PR] と表示されます。

仕組みとしては、ユーザーが検索したキーワードとマッチした商品を「商品名」「キャッチコピー」「商品説明文」から楽天が判断し、自動的に表示してくれるというものです。
ユーザーに最適な商品の広告が自動配信されるため、費用対効果が高く、運用負荷が小さいことが大きなメリットとなります。
また、自然検索での順位を上げるためにも基本的には必ず使用することをおすすめします。
(指定キーワード経由での転換率や購入件数も、そのまま自然検索の順位に直結します。)
【RPP広告の費用】
クリック型課金広告で、クリックされた数に応じて費用が発生します。
商品別CPCは10円~、キーワード別CPCは40円~実施可能です。
他社が設定している金額に応じて、CPC設定を変更する必要があるため、どの程度のCPC設定で自社商品が表示されるか、確認しながら細かく調整しましょう。目安CPC金額は商品の売上によっても変わるため、最初は高くなる傾向にありますが、高すぎると諦めずに運用されることをおすすめします。
②クーポンアドバンス広告
クーポンアドバンス広告は、自社商品に興味を持ちそうな潜在ユーザーに対してクーポンが表示される広告です。
楽天トップページやジャンルトップページ、検索結果ページなど、多くの面に検索履歴などからパーソナライズして配信されます。

ユーザーがクーポンをクリックすると、商品へ遷移するとともに自動的にクーポンが取得されます。
そのため、コンバージョンに繋がりやすくなるのが特徴です。
【クーポンアドバンス広告の費用】
クーポン獲得枚数に応じて、クーポン獲得単価として費用が発生します。
CPCは自動では25円~、手動では40円~で設定できます。
③TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)
TDA広告は、店舗側が設定したセグメントにバナー広告を配信できる広告です。
楽天市場ランキングや閲覧履歴、イベントページなど様々な露出面に配信することができます。

【費用】
広告の表示回数によって予算を消化する、楽天内IMP課金型広告となっています。
入札単価を引き上げることによって競合のキャンペーンに勝つことが可能な仕様になっています。
④TDA-EXP広告(エクスパンション広告)
エクスパンション(TDA-EXP)は、楽天グループサービス以外のメディアに配信することができるディスプレイ広告です。InstagramやFacebookなどのプラットフォームを活用できるのが特徴です。
楽天市場内の他の広告と組み合わせることで、より広範囲の消費者にアプローチでき、ブランドの認知度を高める・消費者との接点を増やして購買意欲を引き出す効果が見込まれます。
【費用】
日次の予算を入力すると、自動で予算内での調整が行われる仕様となっています。
最低I日予算10円~設定可能です。
⑤CPA広告
楽天トップページやジャンルページに配信できる広告です。
入稿作業がいらず、好きなタイミングで広告配信の開始と停止を行うことができますが、
どのページにどの商品が掲載されるかを店舗側が決めることができないという条件があります。
【費用】
ユーザーが広告をクリックしてから720時間(30日間)以内の広告経由売上金額の20%が広告費になります。
ユーザーが期間内に購入まで至らない限り、費用がかかることはありません。
ただ、それほど消化されない(目安としては月商の1%以下)ので、サブ的に使うのがおすすめです。
4. 楽天市場内広告|通常広告(バナー系広告)の種類
バナー系広告は無数にありますが、大きくイベント広告、タイムセール広告、ニュース系広告の三種類に分類されます。
①大型イベント広告
大型イベント広告は、楽天スーパーSALEやお買い物マラソンなどの定例イベント時の広告のことです。タイムセール系、クーポン系、ジャンル特化型など、複数タイプの広告枠が存在します。

入稿すれば必ず掲載されるため、商品の認知などには活用しやすい一方、ユーザーの商品への興味関心に関係なく表示されてしまうため、費用対効果が合いにくい傾向にあります。
自社として何を目的に広告を出稿するのか明確にして取り組むことが重要です。(認知の拡大か、商品の売上か、など)
【大型イベント広告の費用】
掲載期間、出稿する枠によって大きく変わりますが、目安としては、40,000円~1,200,00円です。
広告費用は購入時点で確定します。
②タイムセール広告(通常ディスプレイ枠)
楽天市場のジャンルページやタイムセールなどに掲載できる一般的なディスプレイ広告のことです。毎月販売しているため、枠の内容はプロモーションメニューから見ることができます。

通常枠でのタイムセール広告は、楽天市場トップに掲載される24時間タイムセール広告が主なものとなります。
【タイムセール広告(通常ディスプレイ枠) の費用】
枠により費用は変動します。
③ニュース広告
ニュース広告は、楽天市場会員に配信されるメールマガジンを広告として配信する形式のものです。
とくに上部枠 及び件名枠(メールの件名に貴社名を掲載可能)は、リアルタイムでランキング上位を狙えるほど瞬間的な売上を立てやすいのが特徴です。
【ニュース広告の費用】
クリック課金広告のため、クリックされるたびに月予算を消化していきますが、予算を超えるクリック数に対しては課金されません。
楽天配信は月予算5,000円から店舗配信は月予算30,000円から設定できます。
5. 楽天市場内広告|広告効果の上げ方
このように広告にはたくさんの種類があることをご紹介してきましたが、ここからは楽天市場で広告効果を上げていく際に気を付けたいポイントについてご説明していきます。
バナー広告のポイント
前述したとおり、バナー広告はお買い物マラソンやスーパーSALEなどのイベントページや楽天市場のTOPなどや特集ページなどに掲載される枠になります。
バナー広告の効果を上げるために大事なポイントは、クリックをいかに多く獲得できるかになります。クリック数を増やすためには下記を考えることが重要になります。
①同じ広告に出ている商品より目立つ状況をつくる
まず、同じ広告に出ている商品を確認し、より目立たせられるように戦略を考えましょう。
例えば同じタイミングで出ている他商品の画像がすべて白っぽい画像である場合、自社の画像を赤色にすれば、より目立ってクリック数が増加することが考えられます。
また、同じ広告に出ている商品が少ない場合なども競争相手が減るため、クリック数が上昇しやすいです。広告を購入する時はあえて残枠数が多い広告を購入することも戦略の1つと言えます。
②手に取りやすい水準の価格帯の商品を入稿する
楽天市場の広告を見る人がどういう人かということを考えるとわかりますが、広告を見ている人は基本的にウィンドウショッピングをしており、何か良い商品があれば衝動買いをしようという人が多いです。
そのため、単価の高い商品はクリック率が低下してしまう傾向が強いです。目安としては2,000円以上の商品になるとクリック率が大きく低下する傾向があります。
RPP広告のポイント
RPP広告は、検索結果の上部(PC5枠、SP7枠)に掲載される広告ということをお伝えしました。
設定時には、下記が重要なポイントになります。
①出稿商品の購入につながりやすいキーワードの設定を行う
RPPはキーワードごとにCPC設定を行い、出稿する仕組みです。
そのため、どのようなキーワードを設定するかがポイントとなります。
極端な例ですが、服を販売しようとしているのに、「コロッケ」といったキーワードを設定しても意味がありません。出稿商品の購買につながりやすいキーワードを選定するのが重要です。
②商品ごとにRPPのCPC単価を設定する
商品ごとに細かくCPC単価を設定して、運用することが費用対効果を上げる最大のコツとなります。
細かく設定を変更してみて、ユーザーの反応を見ながら最適なCPCを探しましょう。
ニュース広告のポイント
①メルマガ視点で入稿画像、広告文言などを考える
ニュース広告はクリック数を増やすために、「掲載先がメルマガである」ということを意識して入稿画像、広告文言などを考えることが重要になります。
実際に自分がメルマガを見る時にどういう視点で見るかを考えてみましょう。
例えば、広告文言に“これを見ている方だけ限定です”というキーワードを入れるとクリック率が上がるといった事例があります。
このようにメルマガは上記のバナー広告やRPP広告よりも、自分だけが閲覧できている情報だということを意識させることができればクリック率は上がりやすく、費用対効果を上げることに繋がります。
6. 楽天市場外広告|概要と費用
楽天市場外の広告についても軽くご説明いたします。
主なものは、冒頭でご説明した通り、GoogleやYahoo!などの検索エンジン上でのリスティング広告や、SNS上に掲載可能な広告などの種類があります。
楽天市場外広告の特徴としては、楽天内と楽天外のデータを掛け合わせてターゲティングできるため、しっかりセグメントを切って配信したい場合は有効な手段となります。
一方で、楽天市場の外に配信するため、楽天内部を回遊しているユーザーに対して配信する「楽天市場内広告」と比較すると費用対効果は落ちる傾向にあります。
楽天市場内部では顧客を取りつくして、さらに売上を伸ばしたい、認知を拡大したいといった場合に主に活用するとよいでしょう。
【費用】
料金形態は大きく3つに分けられます。
- 課金型広告:
広告の表示回数(インプレッション数)や、クリックされた回数に対して課金される仕組み。 - 保証型広告:
広告が最低限表示される回数や掲載期間を保証された上で課金される仕組み。 - 成果報酬型広告:
広告配信時に設定した「商品購入」「資料請求」などの成果に応じて報酬を支払う仕組み。
出稿可能な予算、広告を出す目的などを明確にしたうえで、どんな広告を利用するか検討しましょう。
7. 楽天市場内で使える無料の広告枠
楽天市場内広告には、無料あるいはお得な広告枠も存在します。
ただ今回ご紹介させていただく無料広告に関しては、店舗様より商品エントリーをした上で当選した場合にのみ利用できる広告になりますので、必ずしも確定で利用できるというものではありません。
まず、無料で広告が使える可能性があるものは下記になります。
- お買い物マラソンの超目玉枠
- スーパーSALEの超目玉枠、目玉枠、最安値枠
それぞれについて概要、条件等をご説明していきます。
①お買い物マラソンの超目玉枠
【エントリーの条件】
・通常価格より20%OFF以上の値引き(型番商品は10%OFF以上)
・商品レビュー4.0以上
・レビュー件数10件以上
お買い物マラソンの超目玉枠は、大前提二重価格が必須の枠になりますので、販売実績がみられる枠になります。またその上でレビューは4.0以上、10件以上ある商品でしかエントリーはできません。
(※型番商品に関しては、レビューの条件は不要です。)
さらに割引後価格が1,000円以上は必須の枠となりますので、価格の安い商品はエントリーができません。
②スーパーSALEの超目玉枠
【エントリーの条件】
・通常価格より50%OFF以上の値引き
・商品レビュー4.0以上
スーパーSALEの超目玉枠は、50%OFFという高い割引率でなければエントリーできない枠です。
スーパーSALEのCMなどに出ているような、高価な車やアクセサリー、〇〇1年分などといった、特に目を引くような商品が当選しやすい傾向にあります。
③スーパーSALEの目玉枠、最安値枠
超目玉枠と比較すると、合格する可能性が高い広告枠です。
【エントリーの条件】
・通常価格より20%OFF以上の値引き(型番商品は10%OFF以上)
・販売価格×在庫数=50万円以上
・商品レビュー4.0以上
・レビュー件数10件以上
目玉枠の特徴:
- 「当店通常価格」の設定が必要
- 目玉枠には販売実績のある元ページを入稿する必要があり、広告掲載時まで販売できない
再安値枠の特徴:
- 「当店通常価格」の設定が不要
- 最安値枠では元ページを入稿せずにコピーページで入稿することが可能
掲載位置が目玉枠の方がイベントページの上に来るので、最終的な売上としては目玉枠の方が取れる可能性が高いです。
それぞれの枠の特性を理解し、適切な商品を選定しましょう。
8. 楽天無料広告の活用方法と注意点
楽天無料広告の活用方法
無料の広告は掲載位置もかなり良いので、ページ内に大量のアクセスが入ってきます。そのアクセスをどう活用していくかで売り上げ最大化できるか大きく左右されます。
まず、当選したら、該当の商品ページから他商品に回遊させるための導線は必ずつけましょう。
【導線例】
・他にもセール商品があるならば、セール会場等のバナーを作って回遊させやすくする
・1日目の割引商品、2日目の割引商品のような日ごとのセール商品をページに記載することで、ユーザーにページの「お気に入り登録」を促す
楽天無料広告の注意点
無料枠(販売期間設定が必要なもの)は掲載期間が終了したら価格を1円以上あげて、販売を再開しましょう。
掲載期間の割引価格と同じ価格で掲載期間終了後に販売するのは違反行為となります。
9. 売上を伸ばすための楽天市場広告の選び方
効果的な広告を選ぶには、2種類の観点で考えることをおすすめします。
①店舗の成長ごとに選ぶ
【新規出店期間】
広告運用の目的:購入
新規出店直後や広告に割ける予算が少ない場合、まずは使用できる予算の範囲で売上を上げることに注力するのが重要です。
RPP広告などの「運用型広告」から着手するのがおすすめです。
運用型広告は適切に運用すれば、売上が上がらないにも関わらず広告費がかさむ…といったリスクを抑えることができます。
「RPP広告」と「クーポンアドバンス広告」は購入する可能性が高いユーザーにアプローチできるため使いやすい広告と言えます。
【売上を拡大する期間】
広告運用の目的:購入、興味
リピーターも含めたアクセス数や転換率が伸びて、売上を拡大する時期に入ったら広告予算をこれまでより確保して、ディスプレイ広告(楽天市場広告)やニュース広告なども追加で運用していきましょう。
これまでアプローチできていなかった層に、自社商品に対する興味を持ってもらうことで売上の拡大や、マーケットシェアの拡大、ランキング上位の獲得を目指します。
【売上が安定してきた期間】
広告運用の目的:購入、興味、認知
リピーター比率が高まり、売上が安定してきたら、マーケットシェアを維持しつつ、より売上を伸ばすために広告を運用しやすくなります。
これまで使っていた広告の中でも入稿できていなかった枠や新しい広告にも出稿し、より自社の店舗や商品の認知度を高めていきましょう。
②販売商品の特徴に合わせて選ぶ
型番商品(JANコードあり)
ブランド品や化粧品、サプリメントなど型番商品は、特定の商品に関するキーワードで検索するユーザーがいるため、RPP広告など運用型広告が向いています。
ただ、単価が安いものや日用品など購入頻度の高いものはインプレッションが取れれば買ってもらえることも多いため、ディスプレイ広告を使うのもおすすめです。
非型番商品(JANコードなし)
JANコードがないオリジナルのアパレル商品や小物類、魚などの生鮮食品などは、前述の日用品など購入頻度の高いものと同様、インプレッションが取れれば買ってもらえることも多く、ディスプレイ広告がおすすめです。
ただ、マイナーな商材やジュエリーなど値段の高い商品、日常で使う頻度が低い商品は、目的をもって楽天上で検索されることが多いので、RPP広告などの運用型広告が向いています。
10. まとめ
ここまで楽天市場広告の全体像から各広告の詳細説明、有効な活用方法までご紹介してきました。
簡単にまとめると、
- 基本的にはRPP広告やクーポンアドバンス広告を利用する
- イベント時には楽天市場TOPページに掲載される広告を活用する
この2つについて、まず取り掛かっていくのがよいと思います。
広告を利用した際の結果を見て、商品価格や画像、商品名、商品説明文などを修正し、より広告効果を上げていきましょう。

