Amazonの長期休暇対策とは?休止設定や出荷作業日数の変更まで徹底解説

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Amazonに出品していると、長期休暇をどのように対策したら良いか一度は悩まれた方が多いのではないでしょうか。
年末年始やお盆休み、ゴールデンウィークなど、長期休暇でAmazonの出荷作業ができない日にちが続く場合は長期休暇対策を実施することが必要です。
本記事では、Amazonの長期休暇対策について、「出荷作業日数(リードタイム)の変更」と「休止ステータス設定」2つの方法を解説します。
Contents
Amazonで長期休暇対策は必要?

Amazonにおいて長期休暇対策をする理由は「出荷遅延率が悪化させない」ためです。
この出荷遅延率は明確に目標値が定められており、Amazonで出品を続けるには必ず意識したい項目です。
Amazonにおける出荷遅延によるペナルティはある?
長期休暇中は出荷作業もしくは出荷完了作業が長期間できないので、長期休暇対策をしないとAmazonにおける出荷遅延率が急激に悪化し、出品停止やマケプレプライム資格の剥奪などのペナルティを受ける可能性があります。
また、ユーザーからも低評価レビューや注文キャンセル、問い合わせ数の増加など店舗側に悪影響が発生する場合もあります。
Amazonが定義する出荷遅延率とは?
「出荷遅延率」とは、「過去10日もしくは30日間の注文のうち出荷予定日より後に出荷通知が送信された注文の割合」のことです。Amazonのポリシー上では、出荷遅延率を4%未満に抑える必要があると記載されています。
出荷遅延率はAmazonセラーセントラル管理画面の
「アカウント健全性ページ」>「出荷パフォーマンスセクション」
にて確認することができます。
商品が魅力的でも出荷におけるトラブルがある場合は上述の通りペナルティが発生する可能性もあるため、出荷作業ができない日にちが続く場合には長期休暇前は必ず対策するようにしましょう。
Amazonで長期休暇対策をする方法
Amazonにおける長期休暇対策を大きく分けて以下3つの方法があります。
- 出品ステータスを「休止」にしておく
- 出荷作業日数(リードタイム)を調整する
- 配送パターンの編集(マケプレプライム・お急ぎ便の場合)
以下にて、Amazon長期休暇対策方法を解説していきます。
出品ステータスを「休止」にする方法
Amazonセラーセントラル上から、出品ステータスを「休止」に変更することでストアを一時的に閉店にできます。
出品ステータスを休止にすることで注文が入らなくなりますので出荷がなく、出荷遅延率が悪化することを防ぐことができます。
出品ステータスの変更はAmazonセラーセントラル上で簡単に行うことができます。
出品ステータスの変更方法
①Amazonセラーセントラルにログインし、管理画面右上の「歯車マーク」から「出品用アカウント情報」を選択します。

②「出品用アカウント情報」の「出品ステータス」欄の「休止設定」をクリックし、「休止(出品商品はAmazonで販売されていません)」を選択してください。次に「保存」をクリックすれば完了です。

③出品用アカウント情報に戻り、「現在の出品ステータス」が「休止(出品商品はAmazonで販売されていません)」と表示されているか確認してください。
「現在の出品ステータス」が「アクティブ(出品商品をAmazonで販売中です)」と表示されている時は、出品・販売中となります。
出品ステータスを休止にするタイミング
Amazonにおいて出品ステータスを休止にするとストアの全商品が販売停止となります。
マケプレプライムを利用している場合は14時までの注文を当日出荷しなくてはいけないので、長期休暇に入る日(出荷作業を停止する日)の前日12時頃までに出品ステータスを変更しましょう。

上記のカレンダーのように12月27日~1月3日が出荷停止期間となる場合を例として、最終出荷日となる26日の12時までに出品ステータスを休止に変更をします。
※出品ステータスをアクティブに戻さない限り、12月27日以降は出品が停止中となります。
出品ステータスの休止設定は予約ができないため、Amazonセラーセントラルから手作業でアクティブに戻す作業が必要です。
出荷再開時に出品ステータスをアクティブに戻すことも忘れないようにしましょう。
出荷再開時の出品ステータス変更タイミングは、マケプレプライム利用であれば出荷再開日の前日の14時を過ぎたタイミングがおすすめです。マケプレプライムは14時以降の注文は翌日出荷扱いとなるため、前日に出品ステータスをアクティブにしても問題はありません。
出品ステータスを休止を使用する際のポイント
Amazonの長期休暇対策として出荷ステータスを休止にする場合は、以下の点に注意が必要です。機会損失やクレームに繋がらないように事前に必ず確認をしておきましょう。
- 出品ステータスが休止中は販売が停止されるため売上がなくなる
- マケプレプライム利用店舗は前日の14時までに休止する
- 自動再開設定はできないため手動でアクティブに戻す
- ユーザー向けに情報・ポリシーに休暇案内を掲載する
休止にせず「出荷作業日数(リードタイム)」で調整する方法
Amazonの長期休暇対策としては上述の通り出品ステータスを休止することでも対応が可能ですが、出品ステータスの休止期間は売上がなくなります。
長期休暇期間中の売上損失を防ぎたい方は、「出荷作業日数(リードタイム)」を調整することでAmazonの長期休暇対策可能です。
出荷作業日数は以下の2つの変更方法があります。
- 商品ごとに手動で出荷作業日数を変更
- 在庫ファイルアップロードで出荷作業日数を一括変更
※マケプレプライムもしくはお急ぎ便プログラム対象商品については、出荷作業日数の変更が反映されないため「配送パターンの変更」作業が必要です。
商品ごとに手動で出荷作業日数を変更する場合
Amazonセラーセントラル上で商品ごとに手動で出荷作業日数を変更することができます。
①Amazonセラーセントラルにログイン後、左上のメニューバーから「在庫」>「全在庫の管理」をクリックします。

②出荷作業日数を変更したい商品の「詳細の編集」をクリックします。

③中段にある「出荷作業日数」に1~30の日数を入れ「保存して終了」で完了です。販売中の全商品に設定してください。

商品数が少ない場合は手動で対応しても負担になりませんが、商品数が多い場合は以下の一括変更を検討してみてください。
在庫ファイルアップロードで出荷作業日数を一括変更する場合
Amazonセラーセントラル上で在庫ファイルアップロードにて出荷作業日数を一括変更することができます。
①Amazonセラーセントラルにログイン後、左上のメニューバーから「カタログ」>「アップロードによる一括商品登録」をクリックします。

②「スプレッドシートをダウンロード」タブを選択し、「価格と数量を更新」の「価格と数量変更ファイルを入手」をクリックしファイルをダウンロードします。

③ダウンロードしたファイルをExcelなどのツールで開き、「テンプレート」シートに変更したい商品情報を入力します。
※入力方法は「サンプル」シートを参考にしてください。
ファイルへの入力の際、ダウンロードしたファイルは全て空白になっているため、Amazonセラーセントラルトップページから「レポート」>「出品レポート」>「出品詳細レポート」で登録済みの商品情報をダウンロードして貼り付けます。

④在庫ファイルが準備できたら、再度「アップロードによる一括商品登録」画面へ移り、「スプレッドシートをアップロード」タブにて作成した在庫ファイルをアップロード後、「商品を送信する」をクリックして完了です。
アップロード完了後は、いくつかの商品の詳細情報にて実際に反映されているか確認しましょう。
出荷作業日数(リードタイム)を変更するタイミング
Amazonの長期休暇対策として出荷作業日数の調整をする場合は、出荷停止期間に入る前日の12時頃までをおすすめします。
理由は、出荷作業日数のアップロード後から反映までの時間にタイムラグがあるので、マケプレプライムの場合は当日出荷の締めである14時までに反映完了が必須のため、早めに作業することでリスクを抑えられるためです。
出荷作業日数を元に戻すタイミングも手作業と同様に、出荷再開日の前日の14時以降に変更するのがおすすめです。
出荷作業日数(リードタイム)を調整する際のポイント
Amazon長期休暇対策として出荷作業日数の調整をする際の注意点は以下の通りです。
出荷作業日数は30日までしか入力できないため、それ以上のリードタイムを設定したい場合は出品ステータスの休止を検討しましょう。
- 出荷作業日数は「土日」を除く営業日で入力をする
- 出荷作業日数は「30」まで入力可
- 出荷作業日数のアップロード後、反映までの時間にタイムラグがある
- 出荷作業日数は長期休暇があけたら元に戻す必要がある
配送パターンの変更方法(マケプレ・お急ぎ便)
マケプレプライム・お急ぎ便対象の商品は各商品の出荷作業日数の変更が反映しません。
出荷作業日数を変更する前に「配送パターンの変更」を行う必要があります。
配送パターンの編集についても出荷作業日数と同様に、商品毎に個別で変更する方法と在庫ファイルアップロードで一括変更する方法があります。
商品ごとに手動で配送パターンを変更する場合

Amazonセラーセントラルにログイン後、左上のメニューバーから「在庫」>「全在庫の管理」をクリックします。出荷作業日数を変更したい商品の「詳細の編集」をクリックします。
「配送パターン」の項目をプライム配送に設定されていないパターンを選択の上、「保存して終了」をクリックして完了です。
在庫ファイルアップロードにて配送パターンを一括変更する場合
出荷作業日数の変更と同様に、Amazonセラーセントラルにログイン後、左上のメニューバーから「カタログ」>「アップロードによる一括商品登録」をクリックします。
次に、「スプレッドシートをダウンロード」タブを選択し、「価格と数量を更新」の「価格と数量変更ファイルを入手」をクリックしファイルをダウンロードします。
ダウンロードした在庫ファイルの「配送パターン」を項目をプライム設定されていないパターンを入力してアップロードすれば完了です。
こちらも作業後に何商品か問題なく反映されているか確認しましょう。
出品者情報に休暇や出荷のお知らせを記載する方法

ユーザーが長期休暇を認識できるよう、Amazonにおいて長期休暇の際は出品者情報に休暇に関するお知らせを記載しておくことをおすすめします。
長期休暇にて出荷が遅れる際は出品者情報に記載しておくことでクレームやトラブル対策にも繋がります。
①出品者情報を編集する方法としては、まずAmazonセラーセントラルにログイン後、右上の「歯車マーク」>「情報・ポリシー」>「出品者情報」をクリックします。

②出品者情報を入力する欄がでてくるので、そこに長期休暇の旨を入力して「保存」をクリックして完了です。

まとめ
年末年始やゴールデンウィークなどAmazonでの長期休暇対策として、出品ステータスを「休止」にする方法や出荷作業日数を調整する方法、配送パターンの編集方法について解説をしましたがいかがでしたでしょうか。
Amazonにおいては「出荷遅延率」という指標が重要視されており、出荷遅延率が悪化してしまうと出品停止などのペナルティを受けてしまう可能性があります。
また、長期休暇対策をせずに出荷が遅れてしまった場合、ユーザーに迷惑をかけたりクレームに繋がり、低評価レビューがついたりなど店舗側にも影響を与える可能性があります。
長期休暇がある際は、Amazonでは必ず長期休暇対策をしましょう。
その他、当ブログではAmazonにおける便利な情報をまとめていますので参考にしてください。
Writer

株式会社Proteinum 代表取締役
米沢 洋平
大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事
(のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。
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また、休業日は翌営業日以降の対応となりますのでご了承ください。
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