Amazonブラックフライデーで売上を爆伸びさせる6つの戦略とは?

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近年、日本でも耳にする機会が増えた「ブラックフライデー」。
もともとはアメリカ発祥の大型セールイベントで、感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日金曜日に毎年開催されます。

この日は、日用品・家電・ファッション・クリスマス関連商品など、あらゆるジャンルの商品が一斉に割引されるため、多くの消費者が買い物に殺到。
アメリカやカナダでは「年間でもっとも売上が伸びる日」とも言われ、年末商戦のスタートを飾る重要なタイミングとなっています。

そして近年では、日本でもこの文化が広まりつつあり、特に注目を集めているのが 「Amazon ブラックフライデー」 です。

本記事では、Amazonブラックフライデーで売上を爆伸びさせるための具体的な方法や戦略を、6つのポイントに分けて分かりやすく解説していきます。
年末の繁忙期に向けた売上アップの鍵は、まさにこのタイミングにあります!

記事の内容は過去開催したウェビナーでもご紹介しております。
動画で見たい方は以下よりご視聴ください。(一部記事と情報が異なります)

https://youtu.be/H5rsglPCcao

1.日本でも定着しつつあるブラックフライデーの存在感

日本に「ブラックフライデー」が初めて上陸したのは2016年。2024年で8年目を迎え、今では多くの人にとって“秋冬の定番セール”として認知されつつあります。
皆さんは、いつ頃からこのイベントを意識するようになりましたか?

国内最大級の電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」を運営する株式会社ONE COMPATHが行った調査によると、2023年のブラックフライデーに関する認知率はなんと 75.8% に達しています。
特にコロナ禍以降は「ブラックフライデー=大規模セール」としての認識が一気に広まり、過去5年間は常に 約75%前後の高い認知度 を維持している状況です。

このデータからも、日本国内におけるブラックフライデーの定着が着実に進んでいることが分かりますね。

引用元:2023年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋

1-1.若年層でも浸透中!ブラックフライデーの認知が急上昇

引用元:2023年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋

11月後半の恒例行事となりつつあるブラックフライデーは、すでに多くの年代で広く知られる存在となっています。
調査によると、年齢が高くなるほどブラックフライデーの認知度も高く、特に食品や日用品を日常的に購入する機会が多い層では、その傾向が顕著に表れています。

中でも注目すべきは「10代」の認知率。
2022年には31.7%だったのが、2023年には 57.7% と大幅にアップ。なんと 26ポイントの急増 です。

この背景には、Amazonをはじめとする各社がブラックフライデーの広告を積極的に展開していることに加え、コンビニなど若年層の生活圏内でもセールを実施する店舗が増えていることが考えられます。
これにより、学生の間でもブラックフライデーが徐々に「身近なイベント」として定着し始めているのです。

1-2.購入経験者はリピーターに?ブラックフライデーユーザーの動向

引用元:2023年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋

日本に上陸して8年目を迎えたブラックフライデーですが、実際にセールを利用したことがある人の割合も気になるところ。
調査結果によると、ブラックフライデーを「知っている」と回答した人のうち、 44.1%が実際に購入経験あり、さらに 43.7%が次回の購入を検討している という結果が出ています。

この数字から、ブラックフライデーでの購入体験が満足度の高いものであったこと、そしてそれが次回以降の購買意欲につながっていることが分かります。

購入場所については、もっとも多かったのはスーパーなどの実店舗、次いでAmazonや楽天市場などの オンラインモール が人気でした。
この調査はShufoo!(シュフー)のユーザーを対象としたものであるため、日常的にスーパーマーケットやドラッグストアを利用する層の傾向が強く出ていますが、最近では「まとめ買いがお得」という理由から、ECサイトを活用するユーザーも確実に増加しています。

引用元:2022年 Shufoo!「ブラックフライデー」に関する意識調査より抜粋

1-3.ユーザーが求めるのは「もっと安く、もっと身近に」

ブラックフライデーの認知度が年々上昇するなかで、ユーザーからは「もっと多くの店舗で実施してほしい」という声が高まっています。
と同時に、圧倒的に多く寄せられているのが「もっと安く、お得に買いたい」という切実な要望です。

この背景には、2021年以降続く物価の上昇があります。
原材料価格の高騰により、食品や日用品はもちろん、電気・ガスなどのライフラインまでもが値上がりし、家計に重くのしかかっているのが現実です。

こうした状況から、「ブラックフライデーで少しでもお得にまとめ買いをしたい」というニーズが一気に高まっており、なかには1年分の生活必需品を買い溜めるというユーザーも少なくありません。

そのため、手軽に大量購入ができるECサイトの活用が増加傾向にあり、特にAmazonなどは「低価格」「送料無料」「まとめ買いに最適」といった理由から支持を集めています。

2.Amazonブラックフラーデー イベント概要

ユーザー視点のブラックフライデー意識調査より、どのような人が、どんな商品を求めているのかイメージは出来ましたでしょうか。
ここからは、国内ECモールでは最大規模のブラックフライデーを開催するAmazonブラックフライデーについて解説していきます。
毎年なんとなくイベント対応をしている出品者の方、Amazonブラックフライデーの売上インパクトは1年で最大と言われています。
イベント特性を理解し、売上アップにつなげましょう。

2-1.2025年の開催スケジュール(予想)

Amazonブラックフライデーは、例年11月の第4金曜日から開催されます。​2025年の感謝祭(サンクスギビングデー)は11月27日(木)にあたるため、ブラックフライデーはその翌日、11月28日(金)に開催されると予想されます。​また、先行セールが2日前から実施される傾向があるため、11月26日(水)からスタートする可能性が高いです。​セール期間は約10日間に及ぶと見込まれています。

2-2.プライムデーとの違い

Amazonの主要セールイベントである「プライムデー」と「ブラックフライデー」には、以下のような違いがあります。

  1. 開催期間
    • プライムデーは2日間の開催に対し、ブラックフライデーは先行セールを含めて約10日間と長期間にわたります。
  2. ユーザーの参加資格
    • プライムデーはプライム会員限定のセールですが、ブラックフライデーは非会員も参加可能です。

これらの違いにより、ブラックフライデーはより多くのユーザーが参加しやすいセールイベントとなっています。

2-3.セール内容と特徴

ブラックフライデーでは、日用品や家電、ファッションアイテムなど、幅広いカテゴリーの商品が割引対象となります。​特に、Amazonでは通常価格よりさらに値下げされた商品が多く、他のECモールと比較しても競争力のある価格設定が特徴です。​

また、期間中は毎日タイムセールが開催され、対象商品はAmazonのトップページや検索結果に掲載されるため、出品者にとっては大きな集客チャンスとなります。

2-4.売上への影響と事例

世界各国で開催されるブラックフライデーは通常日と比較し、大幅に売上が上昇します。
日本においても特にイベント初日はアクセスが集中し、1年で最も売上が伸びる1日とも言われています。

実際にイベント開催期間のアクセスは通常日の平均と比較し、5~10倍。
売上はタイムセールのエントリー有無にもよりますが、イベントがない月の平均月商の10倍以上となる出品者も多数存在しています。

【Amazonブラックフライデー Proteinum事例】

ヨーロッパにに本社を置く老舗スーツケースメーカー様の国内販売強化に伴うAmazon出品から支援。
3月に商品の販売を開始し、8ヵ月後のブラックフライデーが開催れた11月に売上額1,000万円を突破。
ブラックフライデーで通常月の約2倍まで売上が伸びた結果、SEOが向上し通常月の売上ベースアップに成功。

Amazonブラックフライデー 売上最大化のための戦略とは?

ここまでお読みいただき、Amazonブラックフライデーがいかに大きなチャンスであるかをご理解いただけたかと思います。
しかし、この大規模セールの波にしっかり乗り、売上を最大化するためには、「事前準備」と「戦略的な対策」が欠かせません。

ブラックフライデーの正式なスケジュール(本番日や先行セールの有無など)は、例年イベント開催の 約1ヶ月前 に発表されます。
ですが、それを待ってから準備を始めていては正直 遅すぎます

ライバル出品者に先んじて売上を伸ばすためには、9月中には準備に着手しておくのが理想です。

①商品ページの最適化が売上を左右する!

Amazonブラックフライデー期間中は、アクセス数が通常時に比べて大きく増加します。
このタイミングで効果的に売上を伸ばすためには、商品ページの見直しと改善が不可欠です。
特に、商品画像や説明文、A+コンテンツ(Aプラス)などの情報は、ユーザーの購買行動に直接影響を与える要素となります。

ただし、これらの情報は反映に時間がかかる場合が多く、セール直前の対応では間に合わないことも。
そのため、早期から準備を始めることが非常に重要です。

改善を進める際に参考にしたいのが、「ユーザーレビュー」と「競合ページ」です。
レビューには、ユーザー視点での商品への評価が詰まっており、高評価のコメントからは商品の強み、低評価のコメントからは改善点を読み取ることができます。
それらの情報をもとに、画像やテキスト、Aプラスに反映させることで、より説得力のある商品ページへと進化させることができます。

さらに、競合商品ページの内容をモニタリングすることも重要です。
特に売れ筋商品の商品画像や説明、構成を分析し、自社商品との違いや不足点を把握することで、自社ページの質をさらに高めることができます。

ブラックフライデー本番では、万全な商品ページで訪問ユーザーを迎え入れることが、転換率向上と売上拡大の鍵となります。
以下は商品ページ各要素最低限盛り込むべき情報の一例です。

②タイムセール申請

Amazonではブラックフライデー期間以外でもタイムセールは開催されていますが、圧倒的集客が見込める期間にタイムセール申請をすることで、売上の大幅アップが狙えます。
Amazonタイムセールは「数量限定タイムセール」と「特選タイムセール」の2種が存在します。
数量限定タイムセールは条件を満たした出品者は条件を満たしている方であれば申請が可能です。

【数量限定タイムセール申請条件】

  • 出品者条件
    • 大口出品者であること
    • 1ヵ月あたり5件以上の評価を取得していること
    • 全体評価でレビュー4.0以上を獲得していること
  • 商品条件
    • Amazonでの販売実績があり、レビュー3.0以上を獲得していること
    • できるだけ多くのバリエーションが組まれている商品であること
    • Amazonが定める禁止商品に該当していない、ユーザーに不快感や嫌悪感を与えない商品であること
    • すべての地域でAmazonプライムによる配送が可能であること
    • 新品商品
    • Amazonが定める価格設定に関するポリシーに準拠していること
    • Amazonが定めるタイムセールの頻度に関するポリシーに準拠していること

数量限定タイムセールはセラーセントラルより申請は可能です。
ブラックフライデー期間のタイムセールは10月の上旬あたりで締め切りになることもあるため、こまめにセラーセントラルの広告メニューを確認し申請を進めましょう。

【特選タイムセール申請条件】

特選タイムセールは1日最大5枠と限られており、原則Amazonからの招待により参加ができる枠です(申請型ではなく、招待型)。
招待条件は明かされていませんが、数量限定タイムセールの条件をクリアしていることが最低条件になります。
特選タイムセールの申請を考えている方で、過去数量限定タイムセールの参加実績があり、Amazonから招待を受けたことがない方は一度Amazonテクニカルサポートに問い合わせていただくと、稀ですが参加できる可能性がございます。

Amazonテクニカルサポートへのお問合せについては以下記事も参考にしてみてください。

https://proteinum.co.jp/blog/amazon-support/

③広告チューニング

ブラックフライデー期間の集客を最大化させるためには、遅くとも2週間前から広告のチューニングを実施しましょう。
最も運用している方が多いスポンサープロダクト広告のチューニングの大まかな流れは以下の通りです。

  1. オート配信設定
    • ROASが高いキーワード(=狙うべきキーワード)やASINデータを収集
  2. マニュアル配信設定
    • オート配信で得たデータをもとにマニュアル配信設定を実施
    • マニュアル配信設定したキーワードやASINはオート配信キャンペーンから除外設定する
  3. キーワードのマッチタイプを調整する
    • マニュアル配信でのキーワード設定は当初はフレーズ一致くらいで配信し、関連ワードのデータが取れてきたら完全一致にて配信することでROAS改善を狙う

【ブラックフライデー直前対策】

直前対策としては以下3点を実施しましょう。

  1. CPCと予算の引き上げ
    • キャンペーン予算、商品、キーワードのCPCの引き上げ
  2. 除外設定の見直し
    • 除外キーワード、ASINの追加
  3. マニュアルキーワードの見直し
    • 売上に繋がりやすいキーワードの追加

ここで合わせて実施いただきたいのが、前回のブラックフライデー開催前後のデータを確認することです。
どのようなキーワードやASINにアクセスが集まっているのか、1日あたりの予算は足りていたかなどを確認し設定できていないキーワードは追加しましょう。

予算の引き上げについてですが、ブラックフライデー期間中は通常日の3~5倍にCPCが高騰します。
当日に慌ててCPCを引き上げても即時反映されないため、以下を参考に予算の引き上げを検討してみてください。

さらに余分な広告費用を抑え、売上獲得確度の高い設定を追加することで、注力商品の広告露出と売上を最大化することが可能です。
前回開催時の実績や直近のレポートを参考に「除外設定」と「マニュアルキーワード設定」を積極的に実施しましょう。

④検索キーワードの見直し

イベント期間中の売上インパクトとしては「低」ですが、商品ごとの検索キーワードを最適化することで、検索順位の上昇が狙え、自然検索経由のアクセス強化につながります。
検索キーワードの設定内容最適化の手順は以下の通りです。

  1. Amazonガイドラインの理解
    • 文字数:500バイト(166文字まで)
    • 使用不可キーワード
      • ブランド名
      • ASIN
      • 「最新」「セール中」等の一時的な表現
      • 「推奨」「最低価格」等の主観的表現
      • 暴力的、冒涜的な表現
      • 同一語句の繰り返し
  2. キーワードの選定
    • 販売商品に関連するキーワードを以下のような手段で洗い出し、選定
      • Amazon検索窓のサジェスト
      • セラースプライト
      • ラッコキーワード
  3. キーワードの追加
    • 2で選定かつ未登録のキーワードを1のガイドラインに沿って登録

⑤クーポン発行、ポイントアップ

タイムセールの申請が間に合わなかった場合や、登録できなかった商品に対しては、クーポン発行やポイントアップの設定により転換率の向上が見込めます。
※クーポン設定には以下条件をクリアしていることが前提です。

⑥在庫の確保と送料無料化

Amazonでは在庫数がSEOにも寄与します。
ブラックフライデー期間中に在庫が切れた場合、広告が表示されなくなるのはもちろん、検索順位も急落します。
その結果、作れたはずの売上が獲得できなくなるため、在庫管理はとても重要です。
通常月の何倍もの売上件数が見込まれるため、前年実績などを参考に早めに倉庫への入庫、セラーセントラルへの在庫反映を進めましょう。

FBAを活用されている方で、ブラックフライデーまでに入庫と在庫化が間に合わない場合、「出品者出荷」へ切り替えて注文を継続して受けられる体制も検討しておくことで、販売機会損失を防ぐことが可能です。

4.Amazonブラックフライデーで勝つためのコツ

Amazonブラックフライデーで売上アップ対策として6点お伝えしましたが、もれなく全ての対策を実行することで、売上最大化のスタートラインに立てます。
Amazonには様々なガイドラインや条件が定められており、条件をクリアしている商品が多いほど売上アップに近づくことが可能です。
そのためにも競合を意識し、レビュー投稿内容を分析し、ターゲットを明確にしたうえで、クリエイティブに落とし込みましょう。
またイベント期間中の広告予算はこまめにチェックしましょう。
頻度としては1日3回見ていただきたいところですが、少なくとも1日1回夕方には予算を確認し、増減の検討をしてください。

5.まとめ

12月は1年で最もECの流通額が増える月と言われています。
年末商戦につながるブラックフライデーでしっかり売上を伸ばすことで、SEOの向上につながり結果12月の年末商戦でさらに売上を伸ばしましょう。

ブラックフライデーで確実に売上を伸ばすためには、事前の準備、イベント期間中の戦略、そしてセール後のフォローが不可欠です。
特に、商品ページの最適化、キーワードや画像の調整、広告チューニングは売上向上に大きく関わってきます。
イベント終了後も、成果をしっかりと振り返り、次回に向けての戦略や改善点を見つけ出すことが重要です。

弊社ProteinumはAmazonコンサルはもちろん楽天市場、Yahoo!ショッピングのコンサル/運営代行実績が豊富です。
年末は1年に1度のEC大商戦期です。
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Writer

株式会社Proteinum 代表取締役
米沢 洋平
大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。
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