Amazonベンダーセントラルとは?特徴や使い方をわかりやすく解説

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楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの大手ECモールや自社サイトのご支援実績のもと、EC売上向上のノウハウをお届けします。

こちらではAmazonにおけるベンダーセントラルの特徴や概要について解説します。
また、Amazonでの基本的な販売戦略に関しては下記をご参照ください。

https://proteinum.co.jp/blog/amazon-trafficvolume/

Amazonベンダーセントラルとは

Amazonベンダーセントラルの概要

Amazonベンダーセントラルは、メーカーや卸売業者向けのAmazonからの招待制プログラムおよびプラットフォームです。このシステムでは、販売者がAmazonに商品を納品し、商品販売をAmazonに一任する形になります。

「Amazon.co.jp」として販売されている商品を見かけたことがあるかと思いますが、これらはベンダーセントラルを通じて出品されている商品です。価格設定や広告出稿、商品の梱包など、すべての販売プロセスはAmazonが行います。

特に、生活必需品などの商品単価が低い商品がよく売れる傾向にあります。

Amazonセラーセントラルとの違い

Amazonセラーセントラルは、法人や個人向けのAmazonのプログラムおよびプラットフォームです。
このシステムでは、事業主がAmazonの販売システムを利用して、直接商品を販売します。

ベンダーセントラルとセラーセントラルの大きな違いは、販売の管理方法にあります。
ベンダーセントラルでは、Amazonに商品を卸し、販売を一任する形です。一方、セラーセントラルでは、事業主が自分でAmazonのシステムを管理し、直接顧客に販売する形となります。

Amazonベンダーセントラルの6つのメリット

①在庫・注文管理が簡単

梱包や配送、価格や在庫管理全てをAmazonが代行してくれます。
これらの業務は自社で行うと人員コストがかかるため、大きなメリットとなります。

「Amazon.co.jp」名義での販売による信頼性の向上

下図のように商品はAmazon自身が販売する形になるため、消費者からの信頼度が高まります。「Amazonが販売・発送」と表示されることで、安心して購入してもらえ高い転換率に繋がります。

③広告宣伝費用がかからない

Amazon側で販促を実施するため、広告宣伝コストがかからないことに加え、広告運用のリソースも削減できます。ベンダーの商品は、Amazon主導のセールや特集ページにピックアップされやすく、無料で目立つ機会がある可能性もあります。

④カートボックス獲得率が高い

Amazonで売上を作るためには、カートボックスを取得しているか否かが肝要です。
ベンダーセントラル商材はAmazon自身が販売者となるため、システム上もカートボックスを優先的に獲得しやすいです。「カートボックスの獲得率が高い = 売上に直結しやすい」という大きなメリットがあります。

⑤Amazon提供のマーケティングツールを使える

ベンダーセントラルの出品者は、Amazonのレビュー獲得支援制度「Amazon Vine 先取りプログラム」を利用できます。これは、信頼性の高いレビュワーに商品を提供し、早期に質の高いレビューを集める仕組みです。新商品やレビューの少ない商品の認知・信頼獲得に非常に効果的です。

⑥招待性のため参入障壁が高く、ライバルが少ない

前提として、AmazonベンダーセントラルはAmazonからの招待制のプログラムになります。
この招待制によって、参入できる企業の数が制限されるため、 セラーセントラルと比べて競合が少なく、商品が埋もれにくいという利点があります。特に特定カテゴリでAmazonから信頼を得ているブランドやメーカーは、独占的なポジションを築ける可能性もあります。

Amazonベンダーセントラルの4つのデメリット

①価格コントロールが難しい

ベンダーセントラル最大の注意点のひとつです。上述してきたように販売のすべてをAmazonに委ねることになるので、最終的な販売価格はAmazonが決定します。
希望小売価格(MSRP)を守ってもらえるとは限らないため、Amazonが販売価格を下げると利益率の担保が難しくなります。

②自社主導で販促活動ができない

販促をAmazonが代行してくれるというメリットは、裏返すと販促のコントロールを能動的にできないということになります。
自社で自由にセールやクーポンを実施することができず、販促のタイミングや内容はAmazonの主導によるため、主体的なマーケティングが難しくなります。また、Prime Dayやブラックフライデーといった大型セールへの参加もAmazonからの招待が必要で、柔軟なプロモーションが難しいというデメリットがあります。

③販売する商品を自社の意向で選べない

Amazonベンダーセントラルでは、特に新商品の販売可否がAmazonの判断に委ねられている点が大きな特徴です。販売者はAmazonに商品を納品し、Amazonが販売を管理するため、新製品の販売が決定されるのもAmazon側となります。そのため、もしAmazonが商品を買い取らないと判断した場合、その新製品の販売は実現できなくなります。

さらに、売れる商品に対しては積極的に販促や広告を強化してくれますが、逆に売れない商品については販促活動が後回しにされることがあります。Amazonは効果的な商品のみにリソースを集中させるため、売れ筋商品に関しては積極的にプロモーションが行われますが、自社として注力したい商材であっても、Amazonの意向に従わざるを得ない状況になります。

結果的に、自社の販売戦略や方向性がAmazonの意向に左右される形となり、柔軟な販促や商品戦略の展開が難しくなることがあります。

④在庫管理の難しさ

Amazonベンダーセントラルでは、在庫管理が難しくなることがあります。主に、在庫の動きや補充のタイミングがAmazon側の管理下にあるため、販売者がリアルタイムで在庫状況を完全に把握することが難しくなります。具体的には、Amazonが商品の在庫を管理し、商品が売れると自動的に補充を行いますが、販売者がどのタイミングで補充すべきかや、どれくらいの在庫を持つべきかを完全にコントロールすることができません。

また、Amazonの倉庫に納品する際の梱包規定や納品計画も厳格で、これに従わないと在庫がうまく補充できない、または納品後の返品などのリスクが生じることがあります。これにより、予期せぬ在庫切れや過剰在庫が発生することがあり、特に需要の予測が難しい商品においては、在庫管理の効率化が難しくなります。

このように、Amazonの倉庫管理システムに依存するため、柔軟な在庫調整ができない点が、ベンダーセントラルを利用する上での課題となります。

まとめ

ここでは、Amazonのベンダーセントラルの概要や、セラーセントラルとの違いについて詳しく解説いたしました。

ご覧いただいた通り、ベンダーセントラルにはいくつかのデメリットもありますが、それをうまく活用することで、売上向上に非常に効果的な手段となり得ることが分かります。
特に、Amazonが主導するプロモーションや在庫管理の面でのサポートを受けることで、事業運営がスムーズになる可能性があります。これまでの解説を参考に、ぜひ自社のビジネスにとって最適な戦略を考え、ビジネスチャンスを広げていっていただければと思います。

また、ベンダーセントラルに関する詳細な情報や、他のAmazonプラットフォームに関する疑問点があれば、どんなことでも構いませんので、気軽にご相談ください。
弊社Proteinumでは、これらの課題に対しても専門的にサポートを提供させていただきますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

Writer

株式会社Proteinum 代表取締役
米沢 洋平
大学卒業後、楽天株式会社に入社。 初期配属は東北エリアグループにて、牛タンやりんごなどの東北の名産品の販売支援に従事。 その他、アパレル業界を専門として、大手企業を中心に各種ECコンサルティング活動に従事 (のべ担当店舗数700以上)。楽天を卒業後、経営コンサルタントの道へ進み、小売企業を中心に様々な業界において経営コンサルティング業務に従事(事業戦略策定、実行支援、EC戦略策定等)その後、株式会社Proteinumを創業。”EC業界にとってなくてはならない存在に”をミッションに、現在は自社ブランドの立ち上げとクライアントのEC事業の支援に従事。
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