バレンタイン商戦で売上を伸ばす!EC担当者がやるべき売上アップのための8ステップ

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年末年始の商戦が落ち着いたのも束の間、2月以降はシーズンイベントが盛りだくさんです。
なかでもバレンタインは、毎年大きな盛り上がりを見せる注目イベントのひとつです。
近年は「義理チョコ」や「友チョコ」だけでなく、「自分へのご褒美チョコ」を楽しむ方も増えており、バレンタインが“贈る”だけでなく“楽しむ”イベントへと変化してきています。
大切な人へのプレゼントはもちろん、自分をいたわるご褒美チョコとしてもバレンタインを楽しめるこの時期。
ぜひ本記事を参考に、2026年のバレンタイン準備を始めてみてください。

1.バレンタイン商戦、ECでの傾向

「バレンタイン」と聞いて、まず思い浮かべるのはやはり「チョコレート」。
大手百貨店では、成人の日が終わるタイミングから本格的にバレンタイン商戦がスタートし、地下のスイーツ売り場では各ブランドがこぞってバレンタインギフトの販売を始めます。

ECにおいても同様に、年始の商戦がひと段落する1月中旬頃から、バレンタイン関連商品の販売を強化する店舗が増加。
楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングといった主要3モールでは、毎年恒例のバレンタイン特集ページが開設され、季節の盛り上がりを後押ししています。

参照元:楽天市場 バレンタイン特集2025

参照元:Amazon バレンタイン特集

コロナ禍をきっかけに、実店舗での購入が主流だった方々の間でもECの利用が広がり、バレンタインギフトも例外ではなく、オンラインで購入する人が増加しました。

実際に、宣伝会議が2021年に楽天インサイトを活用して行った調査によると、2020年にバレンタインギフトを購入した、または2021年に購入予定と答えた女性に対し、購入場所を尋ねたところ、「ECサイト・通販サイト」と回答した割合は、2020年の16.5%から2021年には30.4%へと大きく増加しています。

つまり、わずか1年で約1.8倍に増えたことになり、ECを通じたギフト購入が急速に広がっていることがわかります。
さらに、EC利用が生活の一部として定着した2024年以降は、この傾向がより一層強まっていると考えられます。

こうした背景を受け、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどの各モールでは、毎年バレンタイン特集ページを設け、販売促進に力を入れています。

2.ECでのバレンタイン需要の動向とは

前述の通り、バレンタインと聞いて「チョコレート」を思い浮かべる方が最も多いのではないでしょうか。
実際に、楽天市場やAmazonのバレンタイン特集ページを見ても、チョコレートが主役として多くの商品が掲載されており、ECにおいてもチョコレートが最も売れる時期といえます。

また、ECサイト向けの決済代行サービスを展開するGMOイプシロンが2022年に行った「チョコレートの決済件数」に関する調査によると、2月が年間を通じて最も決済件数が多く、なかでもバレンタインデーの1週間前がピークとなっていることが明らかになっています。

このように、チョコレート需要の高まりが数字にも表れており、EC各社がバレンタインに注力する理由がうかがえます。

参照元:GMOイプシロン「【購買行動調査】チョコレートが一番売れるのは、やはりバレンタインデー?

やはりバレンタインはチョコレートが商品としては主力になりますが、甘いものが苦手な人向けにお菓子以外でも以下の様な商品はバレンタインギフトとして比較的需要が高い商品です。

  • お酒
  • コーヒー
  • イヤホンや携帯ガジェット
  • スキン、ヘア、ボディケア

チョコレートを含む洋菓子や、焼き菓子などの食品の販売が難しい方も、普段お取り扱いされている商品をバレンタイン仕様(ラッピングやページ訴求内容など)にすることで売上アップが狙えるのもECの特徴です。

3.多様化する昨今のバレンタイン事情

宣伝会議が2021年に楽天インサイトを利用した調査によると、バレンタインギフトを贈る相手も多様化してきています。

参照元:宣伝会議 2021年バレンタインデーにチョコレートを贈る相手

注目すべきは、「自分自身」に向けたギフト需要の高まりです。
かつては職場の上司や同僚への“義理チョコ”が主流でしたが、近年では“自分へのご褒美”としてチョコレートを購入する方が増えています。

また、「友チョコ」として友人にプチギフトを贈る文化も浸透しており、バレンタインデーが“誰かに気持ちを伝える日”から“自分や身近な人とのつながりを楽しむ日”へと、意味合いを広げつつあります。

さらに、ある調査によると、バレンタインチョコの購入予定個数として「2個以上~5個未満」と答えた人が全体の66.4%と最も多く、
1個あたりの予算については「500円以上~1,000円未満」と「1,000円以上~2,000円未満」がそれぞれ43.2%と、比較的リーズナブルな価格帯に集中していることが分かりました。

このことからも、多くのユーザーが“手に取りやすい価格のチョコレートを複数購入する”傾向があるといえます。
これらのデータを、バレンタイン向け商品企画・販促戦略の参考にしてみてください。

4.各ECモールにおけるバレンタイン

ECにおいても、バレンタインは商戦期のひとつとして、各モールが力を入れて取り組む重要なイベントです。
ここでは、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングといった主要モールが、過去にどのようなバレンタイン特集やキャンペーンを展開してきたのか、実績をもとにご紹介します。

4-1.楽天市場のバレンタイン特集

楽天市場では、毎年1月上旬にバレンタイン特集ページが公開され、100店舗以上が参加する大規模な企画として展開されています。
特集ページ内では、「贈る相手別」や「価格帯別」といったカテゴリー分けに加え、甘いものが苦手な方向けの商品も紹介されるなど、シーンに応じた検索ナビゲーションが充実しており、ユーザーのニーズに合わせた商品選びがしやすい構成となっています。

また、楽天市場ではバレンタイン直前の“駆け込み需要”が多く発生すると見込んでおり、即日出荷に対応した「あす楽」対応商品を前面に訴求することで、機会損失の防止に努めています。
さらに、バレンタイン当日を過ぎても購入意欲が続くユーザー向けに、「遅れてごめんね」企画を展開し、販売期間の延長による売上最大化を図っているのも特徴です。

2025年には、新たな試みとして“お試し・少量サイズ”の商品企画を初導入。
加えて、1月28日までにエントリーのうえ1,000円以上購入したユーザーを対象に、バレンタイン直前に使えるクーポンが当たる抽選キャンペーンも初めて実施されました。

4-2.Yahoo!ショッピングのバレンタイン特集

楽天市場と同様に、Yahoo!ショッピングでもバレンタイン特集ページを設けて販売促進を行っています。
楽天市場と異なる点としては、独自性の高い商品カテゴリが充実していることが挙げられます。

例えば、「高級・プレミアムチョコ」「レビュー高評価チョコ」「個別包装・小分けチョコ」「おもしろチョコ」「チョコ以外のギフト」「ふるさと納税で送るギフト」など、多様化する贈る相手のニーズに応える特集が展開されています。
さらに、住所がわからない相手にもギフトを贈れる「ソーシャルギフト」も設置されており、利便性も高められています。

また、早期購入者向けには「愛のバラマキ応援クーポン」が枚数限定で配布されるなどの施策も実施。
楽天市場と同様に駆け込み需要が高く、特に5の付く日や日曜日が売上のピークとなるため、需要が高まる前の1月から早割クーポンなどで露出を強化していくことをおすすめします。

4-3.Amazonのバレンタイン特集

Amazonでも他の主要モール同様にバレンタイン特集ページが設けられており、クーポン対象商品やブランド一覧から商品を選べるようになっています。

Amazonならではの特徴として、圧倒的な商品数の豊富さが挙げられます。中には、栄養ドリンクのバレンタイン限定ボトルなど、ユニークなアイテムも取り扱われています。
一見バレンタインに関係なさそうな日用品や食品も、シーズン仕様のパッケージやラッピングで展開されており、売上拡大のチャンスにつながっています。

また、バレンタイン直前はタイムセールの申込が難しくなるため、直前の週末にタイムセールを狙う場合は、早めの申込を検討することをおすすめします。

5.バレンタイン商戦に向けてEC事業者がやるべき8ステップ

ここからはバレンタイン商戦に向け、実施いただきたい事を表にまとめました。
それぞれの対応内容は以下の通りです。

5-1.バレンタイン商戦に向けた集客対策

SEO対策

バレンタイン対象商品は、検索結果に表示されやすくするために、商品名や商品説明に必ずバレンタイン関連のキーワードを追加しましょう。
例えば、「バレンタイン 2026年」のように、その年のトレンドに合わせたキーワードを使うユーザーも多いため効果的です。

まずは各ECモールの検索窓でバレンタインに関するサジェストキーワードを確認し、自店舗の商品に合ったキーワードを設定することをおすすめします。

追加すべきキーワードや各モールSEOについては以下記事も参考にしてみてください。

https://proteinum.co.jp/blog/rakuten-searchmeasures/
https://proteinum.co.jp/blog/amazon-searchranking/
https://proteinum.co.jp/blog/yahoo-seomeasures/

広告チューニング

各モールで検索連動型広告を設定している場合は、バレンタイン対象商品に対してキーワードの追加やCPC(クリック単価)の調整を行いましょう。
広告は直前のピーク期に急遽対応すると、すでに競合が入札を強めている可能性が高く、狙った広告位置に表示されないこともあります。

そのため、より多くのユーザーの目に留まるよう、早めの広告設定と予算の見直しをおすすめします。

商品画像の作成、変更

バレンタイン対象商品のサムネイル画像作成も必須です。
広告としてページ上部に表示されても、バレンタインを連想させる画像でなければ、クリック率が下がってしまいます。

ユーザーが商品を検討する際、最初に目にするのがサムネイル画像です。
そのため、バレンタインらしさが伝わる画像の作成・差し替えを早めに進めましょう。

メルマガ、SNS配信

上記の3つの集客対策は主に新規ユーザーをターゲットとした施策ですが、メルマガやLINEなどのSNS配信は既存ユーザー向けの集客施策となります。

普段は自分用にお買い物をしているユーザーも、バレンタインの時期には誰かへのギフトや、自分へのご褒美として購入したくなるものです。
そのため、心に響くメッセージを添えて、メルマガやSNSで効果的に告知しましょう。

5-2.バレンタイン商戦に向けた回遊対策

特集ページ(またはカテゴリページ)の作成

バレンタインのメインターゲットは女性ユーザーです。
ターゲットを意識し、ユーザーが購入しやすいページ作りを心がけましょう。
もし特集ページの作成が難しい場合でも、目的別にカテゴリを分けるだけで、購入しやすさが向上し効果が期待できます。
まずはカテゴリ分けから対応してみてください。

カテゴリとしては以下のような切り口がおすすめです。

  • 価格帯別
  • 贈る相手別
  • 贈る目的別
  • 商品情報細分化(ブランド名、個包装、和風、SNSで話題 など)

バナー作成

特集ページと共に作成いただきたいのが、バナーです。
作成したページも導線が確保されていないと、ユーザーはたどり着けません。
メルマガやSNS配信でも流用できるサイズで作成すると、複数作成する手間も省けます。

バナー設定

作成したバナーは、バレンタイン対象商品以外のページにも設置することをおすすめします。
バレンタインギフトを購入するつもりがなく訪れたユーザーも、時期が近づくと興味を持つことが多いためです。

楽天市場やYahoo!ショッピングでは、全商品共通でバナーを設置できるエリアも用意されています。
商品説明部分への設置が難しい場合は、こうした共通エリアへのバナー設定もぜひご検討ください。

5-3.バレンタイン商戦に向けた転換率対策

クーポン、ポイント設定

売り場の造成と集客対策が整ったら、最後に注力すべきは「転換率(コンバージョン率)」です。
商品ページに訪れたユーザーを購入につなげるために、クーポンやポイントなどでお得感をしっかり訴求しましょう。

また、メルマガやSNSで配信する際も、お得な情報があるかどうかでサイト訪問率に大きな差が出ます。
販促期間中は、早割時期と直前期などフェーズを分けてクーポンの割引率を調整するなど、段階的な施策を行うと、既存ユーザーの再訪問も促しやすくなります。

ぜひ試してみてください。

6.さいごに

今回は、ECにおけるバレンタイン商戦のトレンドと対策についてご紹介しました。
数あるシーズンイベントの中でも、バレンタインは比較的大きなイベントであり、バレンタインギフトをECで購入するユーザーは年々増加しています。

メインターゲットである女性ユーザーを意識した商品企画やページ作りを進め、効果的な集客に取り組みましょう。

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